左官職人の仕事とは? 将来性抜群で、知れば知るほど奥深い左官の世界をご紹介!

皆さん、こんにちは。

東京都西東京市を拠点に、関東一円で一般住宅から集合住宅、ビル、店舗、公共建築などの内装左官・外装左官を手掛けている武蔵組です。


このコロナ禍で、世帯年収の低下や失業など暗いニュースが連日のように取りざたされています。これから10年、20年先には、いったいどんな社会になっているのでしょうか。

一つ言えることは、何かしらの「技術」をもっているほうが、しなやかな働き方・生き方ができる、ということです。


最近は人間の仕事が人工知能に奪われるという話もありますが、職を脅かされるのは、分析力とアウトプットでAIに勝てないITや金融関係など。

建築、特に施工はAIの及ぶところではありません。

機械ではできない技術を身につけていれば、一生を通じて働けます。

そのような長い目で見た上でメリットがある職種の一つが、建築工事に欠かせない「左官」です。


今回は、建築業のなかでも将来性に恵まれ、やりがいをもって長く働くことができる左官職の魅力を紹介します。




■建築に欠かせない左官という仕事とは?



左官とは、建物の壁や床などを、コテを使って塗り仕上げる仕事のことで、左官を手がける専門職人のことも意味します。


かつて日本では、木や土など身の回りにあるものを使って建築をつくっていました。

柱や梁には地元の山で採った材を使い、壁は小舞(こまい)という竹を細く割いてメッシュのような下地をつくって、そのうえに土を塗り重ねるというのが一般的なつくり方だったのです。


この土を、コテという持ち手のついた平たい金属板を使って塗るのが、左官の仕事です。

もちろん土と水だけでは固まらないので、藁やスサ、麻を加えたり、海藻を煮出して粘りを出したり、土地によっては貝灰という焼いた貝殻を材料の一部に使うことも。


また、雨が多く湿度の高い日本で、伝統的に使われている左官材料が、漆喰(しっくい)です。

消石灰を主原料とする漆喰は、湿気を調整するのにもってこいの素材。

木造建築にとって大敵である火事対策としても、土や漆喰は大切な役割を果たしてきました。蔵やお城の壁が真っ白なのは、漆喰で塗り固めて火事を防ぐ意味も込められているのです。


こうした塗り壁(左官壁)は日本の豊かな建築文化の象徴であり、それを手がける左官職人もまた、なくてはならない存在なのです。

現代では小舞をかくような伝統的なつくり方は少なくなったものの、さまざまな技術を用いた左官材料が登場し、左官職人の活躍の場は広がっています。




■左官職人の仕事内容とは? 塗装職人とはどう違う?



左官工事は、土や漆喰、モルタルやプラスターなどの左官材を、主にコテを使って塗り上げます。

まずは下地処理を行い、下塗りによって下地を整え、その上に仕上げとなる材料を塗っていきます。またタイル貼りも左官職人が手がけることもあります。

こうした工事現場での作業のほかに、スケジュール管理や資材管理など、現場以外での仕事も発生します。


ところで「塗る」と言えば、建築には塗装職もありますが、塗装工事で扱うのは液体塗料。使用する道具もローラーやスプレーガンで、作業のやり方は左官とは大きく異なります。




■左官の復権! 今、なぜ左官のニーズが高まっているのか?



2020年に、「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」がユネスコ無形文化遺産に登録され、この中に「左官(日本壁)」も含まれました。


このように左官は日本の建築文化を代表する技術ですが、数十年前には、左官工事のニーズが減った時期もありました。

安価で左官のように技術がなくとも仕上げられる壁クロスが流行したり、コンクリート工事の技術向上や、建築費の経費削減などがその理由ですが、時代や価値観が変わり、今、あらためて左官職人が求められています。


かつては早い・安いで、画一的な壁クロスが主流でしたが、今は自分らしい空間にしたい、という価値観をもつオーナーが多くなってきました。


左官は職人の手でコテむらを残したり、櫛を引いたような模様をつけるなどさまざまなテクスチュアを出すことができ、オンリーワンの壁をつくれるので、手仕事が宿る壁としてそのニーズが高まっています。


また漆喰や珪藻土(けいそうど)などの自然素材の壁は、調湿性があり、健やかな空間をつくれる良さもあります。

漆喰は強アルカリ性で抗菌作用があるため、このご時世であらためて注目を浴びています。

珪藻土は、藻類の一種である珪藻の殻が堆積した化石岩を原料とした左官材。多孔質なので調湿に加えて吸音、消臭効果などが重宝されています。


さらにモルタルなどクールなテイストを加えられる素材もあり、デザイン面にも健康面でも、左官を使うメリットが広く認知されるようになってきました。




■あらゆる建築現場で求められる左官の仕事



けれども今は少子高齢化で、建築業界は先細りでは……と思われているのなら、それは大間違い。たしかに新築は頭打ちと言われていますが、リノベーション・リフォームのニーズは高まる一方で、空間を一新するには左官が欠かせません。


コロナ禍の巣篭もり需要により、手仕事が感じられる暮らしをしたい、あるいは在宅勤務が増えたので漆喰や珪藻土でキレイな空気の住まいにしたいというケースも多く見られました。


また日本伝統の土の芸術として、高級ホテルなどでもアート性を打ち出すために左官壁を採用しているところも多々あります。


住宅から高級物件、そして店舗、商業施設、美術館・博物館、ホテルに加え、駅のような公共施設やテーマパーク、さらには歴史的建造物の修復など、左官職人はさまざまな現場で必要とされているのです。




■左官の世界は深くて魅力的! 武蔵組でいっしょに働きませんか?



ところで建築業に携わる職人のなかでも、左官は注目を浴びやすいジャンルということを知っていますか?

大工工事や鳶などとは異なり、インテリア系や建築系の雑誌で左官特集が組まれることもしばしばです。


またスター職人として名が知れている左官職人さんは、テレビで特集を組まれたり、CMに登場したり、大河ドラマのオープニングの左官壁を手がけるなど、八面六臂の活躍ぶりです。


もちろんそのような活躍は、技術とセンスがあってこそ。しかし技術の向上に励み続け、替えの効かない職人になれば、飛躍するチャンス! 収入アップも期待できます。

また有名な左官職人さんにはご年配の方も多く、左官が長く働き続けられる仕事であることを物語っています。


床・壁・天井、そしてアート性あるオブジェまでどんなところでも塗れるのが左官の醍醐味。調合からコテの動かし方まで自由自在で、知るとどんどん面白くなり、腕を磨けば磨く分だけ奥深さを感じられます。将来性にも恵まれ、一生モノの技術を身に付けたいという人には、うってつけの職業です。


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